1. 交通事故では第三者の目撃者が重要性です!
1-1. この記事の目的
この記事では、長年自動車保険会社で査定業務を行ってきた僕が、交通事故に遭った場合に、第三者の目撃者が重要であることを解説していきます。
この記事の目的は2つあります。
- 事故に遭った際、第三者の目撃者情報が重要であることがわかる。
- 事故に遭遇したら、第三者の目撃者と連絡先を交換する重要性ががわかる。
それでは早速みていきましょう。
2. 交通事故での第三者の目撃者とは?
ここでいう第三者の目撃者とは、交通事故をあなたが起こしてしまった際に、あなたと全く利害関係がない人のことを指します。
事故を目撃した人が、あなたの友人、知人、親族であれば、その人は第三者の目撃者として認められません。
第三者の目撃者とは、全くの赤の他人である必要があります。
また同乗していた人は、そもそも第三者の目撃者ではありません。
初めて顔を合わす人同士で車に乗っていた場合でも、同乗者はそもそも第三者の目撃者ではなく、当事者になります。
ですので、
- 同乗者以外の赤の他人
であることが必要条件になります。
3. 交通事故での第三者の目撃者の重要性
第三者の目撃者は、ドライブレコーダーまでいかないまでも、事故状況を立証する客観的な証拠となり得ます。
第三者の目撃者が必要な理由は、ドライブレコーダーと同じで、客観的な根拠になるからです。
交通事故を起こしてしまった場合、相手方の方が正直者で、客観的な事実をそのまま主張してくれる人であれば、交通事故の処理はスムーズに進んで行きますが、必ずしも相手方が正直者とは限りません。
当たり屋や、事故報告を偽る人達と事故を起こす可能性もありますし、一般の人でも自身の責任を逃れるあまり、虚実の報告を警察に行う人も多いです。
そのような相手方と事故を起こしてしまった場合に、自分の正当性をしっかりと立証する意味で、第三者の目撃者の証言が必要になるのです。
仮に当たり屋や、事故報告を偽る人と事故を起こしてしまった場合、第三者の目撃者の証言があれば、警察や保険会社はその第三者の目撃者から事故状況を聞き出し客観的な話を確認した上で事故処理(警察が行う)や示談(保険会社が行う)に向けて話を進めていきます。
また裁判所でも、第三者の目撃者がいれば、その人の主張も検討材料として判決を下します。
4. 殆どの交通事故は過失割合が発生するので、第三者の目撃者証言が重要になります
第三者の目撃者情報が必要なもう一つ重要な理由として、あなたの過失割合を主張する上で第三者の目撃者証言があった方が民事上の過失割合を有意に主張できるためです。
どういうことかと言いますと、交通事故を起こした場合、仮に相手方のいる事故を想定してもらいたいのですが、自分と相手がお互い車同士で事故を起こしてしまった時、双方に過失割合というものが発生します。
これは余談ですが、交通事故って、どちらが一方が100%責任割合があるものの方が少ないんです。
車同士の事故で、100%相手方に責任割合が発生する事故といえば、
「後ろから車で追突された」
「信号機を赤信号で交差点に進入してきた相手車とぶつかった」
「センターラインを割って対向車線から車がぶつかってきた」
の3つくらいしかないのですね。
また事故の状況を基に、双方の保険会社が解決に向けて交渉を進めていくのですが、第三者の目撃者の証言があるかないかで、責任割合の話で揉める確率が変わってきます。
事故を起こしてしまった場合、
人間の心理で、自分は悪くないと思う傾向があります。
ですので、自分が本当は悪いにも関わらず、自分の都合の良い解釈をしてしまい、当事者は自身の保険会社になるべく自分が悪くないようなニュアンスで事故の報告をするんですね。
そうなると、お互いの主張が実際の事故状況からどんどんかけ離れたものになってしまいます。
そこに
事故当事者と利害関係のない第三者の目撃者の証言があれば、客観的な証拠になり得るのです。
仮に裁判で争う事になったとしても、基本的に裁判官は当事者の主張よりも、第三者の目撃証言を重んじる傾向にあります。
事故の当事者は、自分の都合の良い解釈をするという事を裁判所もわかっているからです。
もちろん車両の損害や、物的証拠を基に調べますが、第三者の目撃者の証言がそれに一致すれば、ほぼ当事者双方の主張よりも第三者の目撃者の証言を重んじます。
前回の記事でドライブレコーダーの重要性を説きましたが、
ドライブレコーダーとほぼ同じくらい、第三者の目撃者の主張は大切なのです。
5. 交通事故における第三者の目撃者とドライブレコーダーの優先順位
交通事故では第三者の目撃証言が重要であることをお伝えしてきましたが、実際のところは、
ドライブレコーダーの動画>実況見分調書≧第三者の目撃者証言
というような感じで、優先順位が付けられます。
それでもドライブレコーダーのような実際の動画が一番客観性が高いのですね。
実際の事故状況を映しているので、それは確かにそうですよね。
6. 交通事故では第三者の目撃者が重要性です!
いかがでしたか?
第三者の目撃者の証言は、交通事故では重要なものになってくることがお分かりいただけたらと思います。
もし事故を起こしてしまったら、
- 事故現場に居合わせた周りの人に連絡先を聞く
- 名刺をもらう(持っていたら)
は必ず行うようにしましょう。
第三者の目撃証言があるかないかで、今後のあなたの人生も大きく変わってくる可能性もありますからね。
第三者の目撃者証言はすごい重要っタイね!