1. 自動車保険のオプションって何があるの?徹底解説します
1-1. この記事の目的
この記事では自動車保険の「オプション 」について詳しく解説をします。
この記事の目的は4つあります。
- 自動車保険の「オプション」とはどのようなものかがわかる。
- 4つの「 基本の自動車保険」を理解できる。
- 自動車保険の「特約」がわかる。
- 保険会社によって商品内容が異なり、オプションも異なることを理解できる。
それでは早速みていきましょう。
出島Z
損害保険業界に10年居座り続けてしまった出島Zです。元々は生命保険の営業を行っており、その後某外資系自動車保険会社に入社し、交通事故の査定業務、示談交渉を行なっていました。物損担当者・人身損害担当者を経験し、年間600件以上の交通事故を解決に導いてきました。正確に数えてはいないですが、トータル5,000件以上は確実に示談を行ってきました。損保を2社渡り歩きました。FP資格、損害保険募集人(自動車保険、火災保険、傷害疾病保険)、生命保険募集人、共済募集人、高校教員免許保持者。趣味は音楽鑑賞、作成、DJ、ブログ、インテリア、グラフィックデザインです。
2. 自動車保険のオプションとは?
自動車保険は、色んな種類の自動車保険を1つの「商品」としてパッケージ売りをされています。
しかし、中身を紐解いていくと、大きくは4つの「基本の自動車保険」と、「特約」という分け方ができます。
保険会社によっては、「基本の自動車保険」4つを 1つの「商品」として売り「特約」をオプションとしてわかりやすく販売しているところもあれば、「基本の自動車保険」4つの内2つだけを 1つの「商品」として売り、残り「基本の自動車保険」2つをオプション、「特約」をオプションとして販売しているところもあり、複雑にしているところもあります。
ですので、この記事では4つの「基本の自動車保険」と、「特約」を理解してもらい、「これはオプションだけど基本の自動車保険だな」、「これは特約だからオプションだな」という風に区別をできるようになってもらえたらと思います。
それでは早速みていきましょう。
3. オプションを理解する前に、4つの「基本の自動車保険」を理解しよう
まずは自動車保険で基本と言われている4つの保険を紹介します。
これが4つの「基本の自動車保険」です。
自動車保険(任意保険)は、補償をする対象として、
- 物の損害(車を含む)
- 怪我の損害
の2つを補償するものになります。
そして補償を受ける人ですが、
- 自分(達)
- 相手(事故の当事者達)
の二人称複数までを補償します。
英語でいうところの、I、We、YOUですね。
あとは補償するものと補償される人の組み合わせで、
- 自分(達)の怪我
- 自分の物(=車)
- 相手の怪我
- 相手の物(車を含あらゆる物)
の4種類に分けられ、これらを補償するものが主な「基本の自動車保険」(任意保険)です。
あとは呼び方がそれぞれあって、先ほど紹介したように
という感じに名前がついてる訳ですね。
この4つさえおさえれば、7割は自動車保険を理解した事になります!
4. オプションを理解する前に、自動車保険の「特約」を理解しよう(使用頻度 大)
次によく使用する「特約」を紹介します。
搭乗者傷害保険
まずは、怪我のお見舞い金としての役割の搭乗者傷害保険です。
これを付帯していますと、自分を含む同じ車の中に同乗していた人達が怪我を負い医療機関へ通院・入院した場合に、お見舞い金を受け取る事ができます。
保険会社によって請求できる条件が異なり、
- 〜以上入通院した場合に〜万円
- 入通院した場合に、一日中あたり〜千円
の2パターン存在します。
後は後遺障害が認められた場合に、後遺障害等級に応じたお見舞い金を保険会社へ請求できます。
あくまでも治療費の実費を請求出来るものではありませんので注意が必要です。
自損事故保険
次に、自損事故保険です。
その名の通り、自損事故を起こしてしまった場合に適用される特約なのですが、
「単独事故を起こしてしまった」
「自分の過失割合が100%悪い加害事故を起こしてしまった」時に、
- 入通院した場合、一日あたり〜千円
を請求できる特約です。
これも搭乗者傷害保険同様に、後遺障害が認められた場合に、後遺障害等級に応じたお見舞い金を受け取る事ができます。
また、あなたがバイクに乗っていて、相手方の自転車に衝突し双方責任割合が発生するような場合の事故でも保険会社へ請求できます。
自損事故保険も搭乗者傷害保険同様に、治療費の実費を請求出来るものではありませんので注意が必要です。
弁護士費用特約
次に、弁護士費用特約です。
交通事故における損害賠償請求を行う際に、弁護士を介入し、その弁護士に対する費用を支払える特約です。
大体どこの保険会社も、上限額を300万円に設定し、
- 相談料
- 着手金
- 成功報酬
の項目で請求できるようになっています。最近はどこの保険会社も特約で付帯出来るようです。
西暦2,000年に2社の保険会社が売り出し、そこから今日まで右肩上がりに契約件数が増えた特約になります。
付けていれば、色々と役に立つ保険ですね。
無保険車傷害特約
次に無保険社傷害保険です。
相手のいる事故で、相手が対人保険に未加入であったり、当て逃げをされた場合に、死亡もしくは後遺障害等級の認定される怪我を負った際にあなたの怪我の補償を受けられる保険です。
主に
- 治療費
- 通院交通費
- 休業損害
- 慰謝料
- 後遺障害慰謝料
- 逸失利益
を補償します。
5. オプションを理解する前に、自動車保険の特約を理解しよう(使用頻度 中)
では、次にまあまあ使用する「特約」を紹介します。
対物超過特約
まずは対物超過特約 です。
相手の物を賠償する際、過去の判例上で「物の時価を上限に」修理額を補償しますが、古い物を破損してしまった場合は物の価値以上に修理金額がかかってしまう場合があります。
その際に、こちらの対物超過特約を付帯していれば、「物の時価を超えて」修理金額までを賠償することができます。
対物超過特約は僕が過去に記事を書いていますので、こちらを是非参照してみてください。
出島Z 以前、賠償の保険は物の価値を上限にしか支払われないという話をしたけど、実は自動車保険で物の価値以上を賠償できるようにする特約が存在するんだ。 ロボ吉 そんなすごい保険があるっタイ? &nb[…]
車両全損修理特約
次に車両全損修理特約です。
簡単に言いますと、対物超過特約の車両保険バージョンです。
あなたの車両の修理費が車両保険金を超過した場合に、超過した修理費について50万円を限度に車両保険を支払う特約です。
仮に60万円の車両保険に加入していた場合、事故に遭い修理額が90万円かかってしまった場合、本来なら60万円しか保険会社から補償されないのですが、車両全損修理特約を付帯していれば、90万円まで補償してもらえます。
代車費用特約
次に代車費用特約です。
あなたの車が事故で破損してしまった際、修理工場に修理をいてもらっている間の代車代を補償する特約です。
大体の保険会社で、
- 日額~円
- 期間は~日
と定められています。
~は各社で異なります。
身の回り特約
次に身の回り特約です。
事故に遭ってしまった際に、あなたの車の中に積んでいたものが破損してしまった際に、その車内の物を補償してくれる特約です。
キャリアに固定していたサーフボードが割れたなどの車外に取り付けている物が破損しても使用できる保険会社が多いですね。
新価特約
次は新価特約です。
時の経過が経っても、車両保険の当初の金額を補償する特約です。
車両保険を契約する際に、あなたの車の時価に応じて車両保険金額が決定します。
1年に20%ずつ車両金額が下がっていくのですが、新車特約を付帯していれば、常に設定車両金額を補償してくれます。
ファミリーバイク特約
次はファミリーバイク特約です。
こちらの特約を付帯すれば、あなたが保持・使用・管理しているバイクに対人、対物補償が付きます。
要は原付を単体でバイク契約で加入しなくても、1台の車にファミリーバイク特約を付帯するだけで賠償保険が付いてくる特約です。
個人賠償特約
次は個人賠償特約 です。
自動車事故以外で、あなたが他人の物を破損した場合、怪我を負わしてしまった際に相手方に対人、対物補償を行える特約です。
これを付帯していれば、あなたが自転車に乗って相手の物を破損させた、相手方に怪我を負わしたなどの事故を補償することができます。
継続うっかり特約
次は継続うっかり特約です。
自動車保険は1年に1回更新を行うのですが、その際の継続手続きを忘れた場合でも、一定の条件を満たしていれば、満期日の翌日から30日以内に再度継続の手続きを延長してもらえる特約です。
6. 自動車保険の商品とオプションについて
4つの「基本の自動車保険」と「特約」を見ていきましたが、ここから「商品」と「オプション」について説明していきます。
「オプション」とは、自動車保険の基本商品以外に追加料金を支払い、付帯させる「基本の自動車保険」や「特約」のことを指します。
各自動車保険会社は、今まで見てきた 4つの「基本の自動車保険」と「特約」 を組み合わせて、1つのパッケージとして商品を販売しています。
例えば東京海上の場合、「トータルアシスト」という商品なのですが、内容はこのような内容でパッケージ売りをしています。
- 対人保険
- 対物保険
- 人身傷害保険
- 車両保険
- 車両全損時諸費用補償特約
- 対物超過特約
黄色マーカーが4つの「基本の自動車保険」で青色マーカーが「特約」です。
これをまとめ売りしているのが、東京海上日動の「トータルアシスト」の商品となり、これ以外に付帯させる「特約」をオプションと言います。
例えばチューリッヒの場合、「スーパー自動車保険」 という商品なのですが、内容はこのような内容でパッケージ売りをしています。
- 対人保険
- 対物保険
- 人身傷害保険
- 車両保険
- 無保険車傷害保険特約
黄色マーカーが4つの「基本の自動車保険」で青色マーカーが「特約」です。
ですので、これ以外の「特約」を付ければ、それがオプションになります。
このように各社で商品の内容が異なり、付帯している特約も異なり、結果オプションも各社異なることになります。
引用元:
東京海上日動HP
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/auto/total-assist/shohin/
チューリッヒ保険
https://www.zurich.co.jp/car/compensation/
7. まとめ、自動車保険のオプション
いかがでしたか?
自動車保険で言うオプションとは、基本の商品パッケージから、あなたが自由に選択できる主に「特約」のことを指します。
もし、補償の内容やオプションで「どのような内容を付帯したら良いかわからない」という人は、僕が書いた記事におすすめの補償内容を記載しているものがありますので、是非一読してみてください。
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