自動車保険会社に長年勤めていた管理人が、自動車保険や交通事故について、今まで世に語られることのなかったお得情報を公開しています。無料のご相談も承っています。ぜひご利用ください。

自動車保険の等級はどうやったら上がるの?徹底解説します!

1. 自動車保険の等級はどうやったら上がるの?徹底解説します!

ロボ吉
出島Zさん、自動車保険の等級はどうやったら上がるト?
 
出島Z
自動車保険の等級の上げ方だね。
 
出島Z
すごくシンプルなんだけど、事故を起こさなければ等級は勝手に上がっていくよ。
ロボ吉
え、どう言うことバイ?
 
出島Z
自動車保険の等級は、1年タームで更新されていくんだけど、1年間、無事故で保険請求をしなければ等級は上がっていくよ。
 
出島Z
もっと正確なことを言うと、事故を起こしただけでは等級は下がらないんだけど、自分が加入している任意保険会社へ保険を請求すれば等級は下がってしまうんだ。
ロボ吉
ふむふむ。
 
出島Z
だから、自動車保険の等級を上げるには、なるべく1年を無事故で済ませることかな。
ロボ吉
なるほどバイね。
 
出島Z
じゃあ今日は、自動車保険の等級はどうやったら上がるかを解説していくよ。

1-1. この記事の目的

この記事では、長年自動車保険会社で査定業務を行ってきた僕が、自動車保険の等級はどうやったら上がるかについて解説していきます。

ちなみに、ここでいう自動車保険は任意保険であることを前提に話を進めていきます。

この記事の目的は2つあります。

  1. 自動車保険の等級はどのようにやったら上がるかがわかる。
  2. 自動車保険の等級を上げる秘訣がわかる。

それでは早速みていきましょう。

この記事を書いた管理人について

出島Z

損害保険業界に10年居座り続けてしまった出島Zです。元々は生命保険の営業を行っており、その後某外資系自動車保険会社に入社し、交通事故の査定業務、示談交渉を行なっていました。物損担当者・人身損害担当者を経験し、年間600件以上の交通事故を解決に導いてきました。正確に数えてはいないですが、トータル5,000件以上は確実に示談を行ってきました。損保を2社渡り歩きました。FP資格、損害保険募集人(自動車保険、火災保険、傷害疾病保険)、生命保険募集人、共済募集人、高校教員免許保持者。趣味は音楽鑑賞、作成、DJ、ブログ、インテリア、グラフィックデザインです。

2. 自動車保険の等級はどうやったら上がるの?

この記事では、自動車保険の等級はどうやったら上がるかについて解説していきます。

まず結論から言いますと、「始期日」から「満期日」までの1年間に保険金請求がない場合に等級は上がります。

  • 「始期日」から「満期日」までの1年間に保険金請求がない場合

どういうことかを詳しく説明していきます。

2-1. そもそも等級とは?

そもそも等級とは何かということを少し説明します。

任意保険に加入した場合に、「記名被保険者」に必ず付与される数字が等級と呼ばれるものです。

この等級は1〜20等級まで存在し、等級に応じた割引率が付与されており、1等級に近づくにつれ保険料(掛け金)が高くなり、20等級に近づくにつれ保険料(掛け金)が高くなるように設定されています。

実は皆さんが思っている以上に、等級は結構奥が深いんです。

  • 事故のあり、なしで割増引が変わる
  • 前年の契約の事故の有無が、翌年の契約の保険料に反映される
  • 6等級からスタートする
  • 1年間無事故だと、1等級くり上がる
  • 1回の事故で3等級下がる
  • 3等級下がれば、3年間、事故ありの割引率が適用される
  • 事故以外の盗難や台風、洪水、高潮での車両保険使用は、例外的に1等級下がる
  • 人身傷害保険の使用だと、等級は下がらない
  • 満期日もしくは満期日から一定期間の契約継続の手続き更新がなければ、初めの6等級からスタートする
  • 車を、廃車、譲渡、返還や契約者の海外渡航などで契約を中断する場合、「中断特則」を用いれば等級が下がらずに持続させることができる

等級のことを語ればこのようなものを総称して「等級」と呼ぶのですが、今日はとりあえず1等級に近づくにつれ保険料(掛け金)が高くなり、20等級に近づくにつれ保険料(掛け金)が高くなるものだと理解してもらえれば良いです。

もし等級のことを詳しく知りたい方は<僕が以前記載した記事>を参照いただけたらと思います。

3. 自動車保険の等級の上げ方

自動車保険の等級は「始期日」から「満期日」までの1年間に保険金請求がない場合に1等級繰り上がります。

自動車保険は1年間おきに更新されていきます(長期契約は2〜3年ですが)

1年の補償の始まりの日を「始期日」、終わりの日を「満期日」と呼びます。

この間、無事故で保険請求がなければ自動車保険の等級は「1等級」繰り上がります。

仮にあなたが「15等級」を保持しており、2020年1月1日始期日、2020年12月31日満期日の契約に加入していたとします。

2020年1月1日始期日〜2020年12月31日満期日の間に、無事故で保険会社へ何も保険を請求しなければ、次年の2021年1月1日始期日〜2021年12月31日満期日には「16等級」になっているわけですね。

1等級ずつ繰り上がるルールに関してのエビデンスを、日本損害保険協会のHPから引用させてもらいます。

  • 自動車保険では、事故の内容や回数に応じて、契約者ごとに「等級」が設定されており、この等級に応じて保険料が割増引されます。初めて自動車保険を契約した場合は6等級に位置付けられ、1年間事故がないと1等級上がって7等級となり、保険料が割引されます。逆に、事故を起こして保険金の支払いを受けると、1事故につき3等級下がって3等級となり、保険料が割増されます。
    なお、有事故契約者と無事故契約者の保険料負担を公平にするため、有事故契約者は3年間、低い割引率が適用されます(3年間無事故で過ごせば、無事故契約者と同じ割引率が適用されます。)。

    引用先:日本損害保険協会
    https://soudanguide.sonpo.or.jp/car/q023.html

ここでのポイントですが、

事故をしても保険金請求がなければ等級は上がる
保険金請求があっても等級が下がらない担保を使用したら等級は上がる

と言うことです。

ちょっと解説します。

3-1. 事故をしても保険金請求がなければ等級は上がる

事故を起こしても、保険金請求がなければ等級は上がります。

どういうことかと言いますと、事故を起こしてしまっても必ずしも保険を使用しないといけないわけではありません。

どういう事故を指すかと言いますと、

  1. 軽微な損害の事故で車に傷がない
  2. 軽微な損害の事故で車に傷はあるものの、コンパウンドで削れば直る
  3. 軽微な損害の事故で身体を負傷していない
  4. 損害額と等級が下がる際の保険料(掛け金)差額を比較すると、損害額の方が少ないから保険を使用しない
  5. 保険を使用するような事故だが、等級が下がると次年度の保険料(掛け金)が高くなるため保険を使用しない

このようなケースでは、事故はあったものの保険を使用しないケースもあるのですね。

①〜③はご理解いただけると思いますが、④や⑤はちょっとしたテクニックになってきます。

④や⑤のように、等級が下がることを回避することも自動車保険はでき、必ず事故を起こしたら保険請求をするわけではありません。

自動車保険ではあなたが保険を請求する権利を持っていますので、保険を使用するかしないかもあなたで決めていただくことになります。

「始期日」から「満期日」に事故が起こっても保険請求がなければ自動車保険の等級は「1等級」繰り上がります。

3-2. 保険金請求があっても等級が下がらない担保を使用したら等級は上がる

保険請求をしたら、必ず等級が下がるわけでもありません。

実は自動車保険の種類(担保)によっても等級が下がるものと下がらないものが存在します。

等級が下がらない担保

等級が下がらないものを紹介しますと、

  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害保険
  • 弁護士費用特約
  • 無保険車傷害保険

このような担保になります。

等級が下がる担保

また等級が下がる担保は、

  • 車両保険
  • 対人保険
  • 対物保険

このような担保になります。

仮に「人身傷害保険」と「車両保険」の2つを使用した場合は、「車両保険」が等級が下がる担保になるため、等級が下がってしまいます。

仮に「人身障害保険」と「弁護士費用特約」の2つを使用した場合は、どちらの等級が下がらない担保になるので、等級は下がらずに、次年度は等級が1つあがります。

「始期日」から「満期日」に事故が起こっても等級が下がらない担保を使用すれば等級は通常通り「1等級」繰り上がります。

4. 自動車保険の等級が上がるメリット

自動車保険の等級が上がるメリットを解説します。

  • 等級が上がれば、割引率が良くなる
  • 結果的に保険料(掛け金)が安くなる

基本的にはこの2つのメリットがあります。

4-1. 等級が上がれば、割引率が良くなる

等級が上がれば、割引率が良くなります。

等級には、1〜20等級に応じた「割引率」が設定されています。

下の表をみていただいたらわかると思いますが、等級があがるにつれて割引率が良くなっています。

 

等級事故あり無事故
20等級▲44%▲63%
19等級▲42%▲55%
18等級▲40%▲54%
17等級▲38%▲53%
16等級▲36%▲52%
15等級▲33%▲51%
14等級▲31%▲50%
13等級▲29%▲49%
12等級▲27%▲48%
11等級▲25%▲47%
10等級▲23%▲45%
9等級▲22%▲43%
8等級▲21%▲40%
7等級▲20%▲30%
6等級▲19%
5等級▲13%
4等級▲2%
3等級+12%
2等級+28%
1等級+64%

▲は割引率、+は割増率です。
引用先:損害保険料率機構
https://www.giroj.or.jp/ratemaking/automobile/pdf/201109_detail.pdf#view=fitV

4-2. 結果的に保険料が安くなる

20等級に近くにつれ、保険料(掛け金)はどんどん安くなっていきます。

ですので、自動車保険の等級が上がれば上がるほど、保険料(掛け金)が安くなります。

等級表を見ていただいたらお分かりかと思いますが、1等級は割引率が+64%あるのに対し、20等級は−63%になり、その差127%も金額が異なることになります。

20等級に上がるに越したことはありません。

5. 自動車保険の等級はどうやったら上がるの?(総括)

いかがでしたか?

原則、自動車保険は「始期日」から「満期日」までの1年間に保険金請求がない場合に等級は上がるのでしたね。

また等級が繰り上がるポイントとして

事故をしても保険金請求がなければ等級は上がる
保険金請求があっても等級が下がらない担保を使用したら等級は上がる

でしたね。

また等級を上げるメリットとしては、

  • 等級が上がれば、割引率が良くなる
  • 結果的に保険料(掛け金)が安くなる

でしたね。

自動車保険の等級を上げれ、今よりも安い保険料(掛け金)の支払いで済みます。

また、これらの法則を知っていれば、あなた万が一事故を起こしてしまった場合でも、無駄に保険金請求をして等級を下げてしまうことを回避することができます。

ぜひ、これらの等級を上げる方法は知っておくようにしましょう!

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