自動車保険と共済の違いを徹底解説します。

1. 自動車保険と共済の違いを徹底解説します。 

1-1. この記事の目的

この記事では「自動車保険と共済の違い 」について詳しく解説をします。

この記事の目的は2つあります。

1. 自動車保険と共済の違いがわかる。 
2. あなたにとって自動車保険と共済、どちらを選ぶべきかがわかる。

それでは早速みていきましょう。

この記事を書いた管理人について

出島Z

損害保険業界に10年居座り続けてしまった出島Zです。元々は生命保険の営業を行っており、その後某外資系自動車保険会社に入社し、交通事故の査定業務、示談交渉を行なっていました。物損担当者・人身損害担当者を経験し、年間600件以上の交通事故を解決に導いてきました。正確に数えてはいないですが、トータル5,000件以上は確実に示談を行ってきました。損保を2社渡り歩きました。FP資格、損害保険募集人（自動車保険、火災保険、傷害疾病保険）、生命保険募集人、共済募集人、高校教員免許保持者。趣味は音楽鑑賞、作成、DJ、ブログ、インテリア、グラフィックデザインです。

2. 自動車保険と共済の違い

自動車保険と共済の違いについて、解説します。

自動車保険と共済の違う点については以下のとおりです。

それぞれみていきましょう。

3. 自動車保険と共済は監督庁が違う

自動車保険と共済では、国の監督庁が異なります。

自動車保険は金融庁ですが、共済は各社それぞれの団体で監督庁が異なります。

例えば、

となっています。

監督庁が異なれば、何が変わるかと言いますと管理体制が全く別のものになってきます。

金融庁の場合、定期的な監査が入り、個人情報管理や支払い体制の厳しいチェックが入りますが、その他の管轄の場合、そこまでのチェックが入りません。

参考先：
こくみん共済coop全労済　https://www.zenrosai.coop/
JA共済　https://www.ja-kyosai.or.jp/
交通共済連　http://egotadp.biz/insurance/kokyoren.htm
日火連　https://www.nikkaren.or.jp/
全自共　https://www.zenjikyo.or.jp/

4. 自動車保険と共済は使う固有名詞が異なる

自動車保険と共済では、使う固有名詞が異なります。

自動車保険⇒共済で具体例を出しますと、

の様に呼んでいます。

5. 自動車保険と共済では歴史が異なる

自動車保険と共済では、成り立ちの歴史が異なります。

自動車保険は、現在の東京海上日動火災が成り立ちと言われています。

元々は貨物保険や船舶保険を扱っていた東京海上日動火災が、1914年に日本で初めての自動車保険会社を確立させました。

またそれを皮切りに、多くの保険会社でも自動車保険を取り扱うことになりました。

それに対し、共済と言うものは、明治維新の時期に、社会的にも経済的にも弱い人々に、「寄り添い」と「共生」の視点を持って、お互いに支えあう社会を作り上げる協同組織として生まれました。

そして協同組織が生活の不安を保障する仕組みを実施する発想につながり、そして集まったお金を活用し、農林水産、購買、金融、旅行、住宅、福祉、医療などの分野に広がり、人々の生活の改善を目指して発展をしてきました。

そしてこの自動車の分野にも参入してきたのです。

6. 自動車保険と共済は根拠法が異なる

自動車保険と共済では、根拠法が異なります。

自動車保険では、「保険業法」を基に運営がなされていますが、共済では、それぞれの団体によって扱う根拠法が様々です。

例えば、

です。

1900年に制定された保険業法に、保険を実施できる組織は株式会社・相互会社と定められていたため、共済は保険として認められず、協同組合保険の実現はかないませんでした。

そして、上記に記載したような法に則り運営がなされています。

7. 自動車保険と共済はどっちが良い？

自動車保険と共済ではどちらが良いのか？ということを説明します。

結論から言いますと、さらに踏み込んで自動車保険と共済の違いを知り、それを踏まえてあなたにあった選び方をしましょうということです。

今まで述べてきた違いというものは、あくまでも表面的な違いになります。

いまから説明する、本当の違いを見ていき、これを基に自動車保険を選んでいきましょう。

7-1. 3つに分かれる自動車保険（分類）の分類

自動車保険会社(共済)は大きく3つに区分されます。

同じ自動車保険会社ですが、特徴が大きく異なります。

まずは3つの区分を理解しましょう。

自動車保険会社（共済）にはこの3つが存在します。

それぞれ似ているようで全く異なる特徴をもっていますので、それを解説していきます。

7-2. 代理店を抱える自動車保険、ネット型保険、共済とは

代理店を抱えている保険会社

東京海上日動、損保ジャパン日本興亜、三井住友、あいおいニッセイ同和損保、AIG損保、日新火災、chubb損保と言った保険会社です。

AIG損保とchubb損保以外は国内の損害保険会社になります。

特徴としては、全国各地に代理店があり、代理店経由で新規契約者を加入させています。

代理店が営業を行い、売り上げを作っていますので、自動車保険会社の本体は代理店へ代理店手数料を支払っています。

その分契約者の保険料に代理店手数料が含まれており、ユーザーの保険料が高いものの、全国各地に拠点を構えている特性を生かし、事故が起きた際は現地の代理店の担当者がすぐに駆けつけ対応してくれたりしています。

保険会社自体は9:00-17:00の営業時間ですが、代理店を挟んでますのでそれ以外の時間帯は代理店の営業さんが対応をしてくれるところもあります。

しっかり土日祝日もすぐに対応してもらいたいと思う方は代理店を抱えている国内損害保険がおすすめです。

また資本がネット型保険会社に比べて多額にある為、商品開発に力を入れています。

世の中にある自動車保険のほとんどは国内損害保険初のものが多く、最近ではテレマティクス保険という次世代のシステムを導入したものを代理店を抱えている保険会社が売り出しています。

ですので、商品力、ラインナップが他のグループ（ネット型保険会社、共済）よりは優れています。

ネット型保険会社

ソニー損保、チューリッヒ、三井ダイレクト、イーデザイン損保、アクサダイレクト、楽天損保、セゾン自動車、セコム損保などの保険会社です。

特徴としては、代理店を挟んでいない分掛け金が安く、独特な契約やサポートがある事と、契約時の受け入れ審査（アンダーライティング）が代理店を抱えている損保に比べて若干甘いことろです。

また国内損保から転職してきた中途採用の社員が多く、その社員が事故対応をしているため、事故対応はネットで言われている評判とは裏腹に、悪くはないです。

ただし、事故対応の拠点が全国47都道府県中、3～4都市程度で全国の事故を対応しているため、一人当たりの社員の抱える事故処理件数が多く、担当者によっては対応が遅い場合があります。

また面談を希望しても、 3～4都市程度でしか対応をしておりませんので、面談に応じない体制を取っています。

全国の事故を東京、大阪、地方都市から対応していますので、地方での事故は実務上面談に行きづらいことも理由にあります。

そして営業時間は9:00-17:00のところが殆どで、土日祝は営業を一切しておりません。

共済

JA共済連、こくみん共済 coop＜全労済＞、日火連、交協連、全自共などの共済です。

特徴として、掛け金が安く、業績の良い年によっては、支払った掛け金が還付金として返って来ることがあります。

担当者のレベルとしては、若干お役所みたいな組織ですので、他の損保に比べると少し対応力に欠けるところはあります。

営利を目的としておらず、その為利益を追求しませんので、サービスの競争もその分他の損保に比べて劣ります。

管轄も金融庁ではなく、農林水産省や厚生労働省だったりする為、他損保のように金融庁管轄の厳しい管理体制にはなく、その為バリバリ仕事ができる担当者がいないです。

ただ、地元密着であったり、組合系列の付き合いで加入強制されたりする共済ですので、人との助け合いや繋がりを大切にしている組織ですので、すぐに面談に応じてくれます。

以上、大きく分けたら3つに分けられます。

8. 自動車保険（共済）の選び方

自動車保険と共済の違いはわかりましたでしょうか？

大きくは4つ異なり

のでしたね。

また実務上も異なる性質がたくさんあることを説明していきました。

もし、あなたが自動車保険や共済に加入することを検討しているのであれば、下記の2つの記事のどちらかを見ていただくことをおすすめします。

あなたにとって自動車保険が良いか、共済が良いかがわかる記事となっていますので、是非参照されることをおすすめしますよ！

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