自動車保険は仕組みが難しい?
自動車保険は、よく仕組みが複雑と言われます。
生命保険の場合でしたら、
「病気で入院したら〜万円」
「ガンになったら〜万円」
「死亡したら〜万円」
と言った具合に、定額でいくら出るという概念がありますが、
自動車保険は必ずしも定額支払いの考え方が当てはまらないんですね。
確かに複雑です。でも、自動車保険の概念を学習したら、意外と簡単に理解できてしまいます。
簡単な自動車保険(任意保険)の考え方
まず自動車保険(任意保険)は、
①物の損害(車を含む)
②怪我の損害
を補償するものだという事を覚えて下さい。そして交通事故には登場人物が沢山出てきますが、
A. 自分(達)
B. 相手(事故の当事者達)
の二人称複数までを補償します。英語でいうところの、I、WeとYOUですね。
あとは①②A Bの組み合わせで、
自分(達)の怪我
自分の物(=車)
相手の怪我
相手の物(車を含あらゆる物)
の4種類に分けられ、これらを補償するものが主な自動車保険(任意保険)です。
あとは呼び方がそれぞれあって、
自分(達)の怪我 = 人身傷害保険
自分の物(=車) = 車両保険
相手の怪我 = 対人保険
相手の物(車を含あらゆる物) = 対物保険
という感じに名前がついてる訳ですね。
この4つさえおさえれば、7割は自動車保険を理解した事になります!
後は契約時にそれぞれの保険に上限額を設定し、その額に応じて保険会社は保険金を支払う訳ですね。
自賠責保険とは?
ただし、今まで話をしたのは全て自動車保険(任意保険)のお話です。
上で説明した任意保険とは、加入の義務がない保険になります。
加入の義務はないものの、大方の人が加入しており、世間一般的には任意保険に加入します。
そして自動車保険には強制保険と言われる全員加入型の自動車保険が存在します。そう、みなさんが耳にしたことのある自賠責保険です。
結論から言いますと、
自賠責保険=相手の怪我
を補償します。
どこかで見たことありますねこれ。
実は自動車保険(任意保険)の対人保険と同じ役割なんですね。
自賠責保険には上限額が設定されています。
その上限額の範囲で相手の怪我を補償します。無制限に怪我の補償はしてくれないのですね。
自賠責保険の上限額をさらに上乗せで補償する為に、民間の自動車保険(任意保険)が存在します。
車の損害にはある程度、金額に限りがありますが(おおよそ数百万円くらい)、怪我の損害は青天井まではいかないまでも、大きくなれば億単位になってしまう事だってあります。
その場合は、国の強制保険の自賠責では充分な補償がされない可能性が出てくるので、それを補填する意味合いで任意保険の対人保険は存在します。
まとめ
まとめますと、
【任意保険】
自分の怪我 = 人身傷害保険
自分の物(=車) = 車両保険
相手の怪我 = 対人保険
相手の物(車を含あらゆる物) = 対物保険
【自賠責保険】
相手の怪我(傷害120万円まで、死亡3,000万円まで、後遺症4,000万円まで)
という具合で補償されます。
このように紐解いて考えると、自動車保険の概要をご理解いただけたのではないでしょうか。
ちなみに生命保険に比べて自動車保険を難しくしているのは、賠償という考え方が入ってくるからなんですね。
他人の物や身体に損害を与える賠償の概念が、自動車保険をより複雑にしています。
その他、付属の保険がまだいくつかあるのですが、これは別記事にて説明していますので、カテゴリーの自動車保険から是非ご確認ください。