- 1 1. 自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わる?徹底解説します!
- 2 2. 自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わる?
- 3 3. 自動車保険は「使用目的」を問い、あなたのリスクを調べている
- 4 4. 自動車保険「使用目的」のカウント方法は各社によってそれぞれ
- 5 5. 自動車保険の「使用目的」の注意点①、嘘偽りなく告知すること
- 6 6. 自動車保険の「使用目的」の注意点②、状況が変わればすぐに報告すること
- 7 7. 自動車保険の「使用目的」以外にも、保険料(掛け金)が変わる要素はたくさんあります
- 8 8. 自動車保険は「使用目的」以外でも保険料(掛け金)が変わるので、見積もりを取ることをおすすめします
1. 自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わる?徹底解説します!
1-1. この記事の目的
この記事では自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わるか否かについて詳しく解説をします。
ちなみに、ここでいう自動車保険は任意保険であることを前提に話を進めていきます。
この記事の目的は3つあります。
- 自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わるか否かわかる。
- 自動車保険の「使用目的」とは何かを理解できる。
- 自動車保険には9つのリスクで保険料(掛け金)が決まることを理解できる。
それでは早速みていきましょう。
出島Z
損害保険業界に10年居座り続けてしまった出島Zです。元々は生命保険の営業を行っており、その後某外資系自動車保険会社に入社し、交通事故の査定業務、示談交渉を行なっていました。物損担当者・人身損害担当者を経験し、年間600件以上の交通事故を解決に導いてきました。正確に数えてはいないですが、トータル5,000件以上は確実に示談を行ってきました。損保を2社渡り歩きました。FP資格、損害保険募集人(自動車保険、火災保険、傷害疾病保険)、生命保険募集人、共済募集人、高校教員免許保持者。趣味は音楽鑑賞、作成、DJ、ブログ、インテリア、グラフィックデザインです。
2. 自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わる?
自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わるか否かについて解説していきます。
結論から言いますと、自動車保険は「使用目的」で保険料(掛け金)が変わります。
自動車保険は契約時に、車の「使用目的」を告知として保険会社へ伝えるのですが、その際に
- 日常・レジャー
- 通勤・通学
- 業務
の3つの「使用目的」を問われます。
では、なぜこれらの「使用目的」を問われるかを順を追って説明していきます。
3. 自動車保険は「使用目的」を問い、あなたのリスクを調べている
なぜこれらの「使用目的」を問われるかと言いますと、あなたの「リスク」を保険会社は調べているからです。
自動車保険では「リスク」の応じた保険料(掛け金)を契約者から支払ってもらっています。
「リスク」とは事故にある可能性のリスクを指しているのですが、あらかじめ契約の段階で、「リスク」の高い人には保険料(掛け金)を高く設定し、「リスク」の低い人には保険料(掛け金)を安くするといった性質があります。
「リスク細分」と呼んでいるのですが、契約者が事故を起こす危険度を判断し、その危険度に応じて保険料を設定するという考え方です。
自動車保険を加入する際に、車の「使用目的」を選択する理由は、あなたの車の使用頻度を調べ、「リスク」が高いか低いかを調べているからなんですね。
4. 自動車保険「使用目的」のカウント方法は各社によってそれぞれ
自動車保険での「使用目的」の項目は、冒頭にも書きましたように3つあります。
- 日常・レジャー
- 通勤・通学
- 業務
この3つなのですが、それぞれ保険会社によって定義が若干異なります。
一般的には、
主に買い物や週末のお出かけなど日常生活での利用用途で車を使用する場合に選択します。
使用頻度では週5日以上or月15日以上で通勤や通学で使用する場合は「通勤、通学」使用を選択しましょう。
※尚、週5日以上or月15日以上のカウント方法は各社によって若干の違いがあります。
例えば契約車で取引先へ訪問する場合や営業に使用する場合、自営業の方が業務先へ向かう場合に利用するなどです。
使用頻度では、週5日以上or月15日以上にて使用する場合は「業務」使用を選択します。
と定義されていますが、各社によって若干のニュアンスが異なる場合があります。
例えば、SBI損保の場合だと、
SBI損保では、週に5日以上の送迎であれば「通勤・通学使用」に該当します。幼稚園も「学校」としているため、幼稚園へ送り迎えする場合は「通勤・通学使用」となります(保育園の場合は「日常・レジャー使用」)。
それではアルバイト・パートなどの通勤のため、週2日車を使用する場合はどうでしょうか。この場合は、通勤に使うのが週5日未満(月15日未満)であるため「通勤・通学使用」には該当せず、「日常・レジャー使用」にあたります。引用元:SBI損保
https://www.sbisonpo.co.jp/car/column/column17.html
このように週5日以上か未満で判断します。
目的が「業務」で車を使用していたとしても、週5日未満 (月15日未満) であれば 「日常・レジャー」使用で告知します。
損保ジャパンの場合、
ご契約の自動車の使用頻度が、年間(日常・レジャー用として開始後1年間)を通じて月15日以上(*)通勤に使用していなければ、使用目的は「日常・レジャー使用」となりますので、保険金をお支払いいたします。
ただし、保険期間の途中で使用頻度が変わり、変更日以降1年間を通じて月15日以上通勤で使用することになった場合は、使用目的を「日常・レジャー」から「通勤・通学」に変更する必要があります。
引用元:損保ジャパン日本興亜
http://faq.sjnk.jp/thekuruma/faq_detail.html?id=533&menu=100&category=101
年間を通じて月15日以上か15日未満かで判断していますね。
目的が「業務」で車を使用していたとしても、月15日未満であれば 「日常・レジャー」使用で告知します。
チューリッヒ保険会社の場合、
お車の使用目的は、保険料を算出するための条件のひとつです。ご契約時に契約者様の申告により適用させていただきます。目的別に以下の3つの区分を設けております。
①日常・レジャー使用(②、③に該当しない場合)
②通勤・通学使用(年間を平均して月15日以上通勤・通学に使用する場合。①も含みます)
③業務使用(年間を平均して月15日以上業務に使用する場合。①②も含みます)
引用元:チューリッヒ保険
https://www.zurich.co.jp/car/faq/1/1/1/60/
年間を平均して月15日以上か15日未満かを基準にしています。
損保ジャパン日本興亜と同様に目的が「業務」で車を使用していたとしても、月15日未満であれば 「日常・レジャー」使用で告知します。
このように、若干ですが 「使用目的」 のカウントの仕方が異なりますので、各社のカウント方法を確認するようにしましょう。
5. 自動車保険の「使用目的」の注意点①、嘘偽りなく告知すること
自動車保険の「使用目的」は嘘偽りなく告知するようにしましょう。
これは「通知義務」と言いまして、「使用目的」は嘘偽りなく告知をすることが法律で決められています。
契約後の通知事項は、告知事項のうち、危険増加(告知事項についての危険が高くなり、保険料が不足する状態になること)に関するもので、保険会社が通知することを求めた事項が該当します。契約者または被保険者は、通知を求められている事項について、遅滞なくその事実を通知しなければなりません。これを通知義務といいます。
これらは保険料の算出等にあたって必要となる事項です。故意または重大な過失によって遅滞なく通知を行わなかった場合には、契約が解除され、保険金が支払われない場合がありますので、注意が必要です。なお、通知しなかった事項と保険事故による損害または傷害との間に因果関係が認められない場合には、保険金が支払われます。
引用先:日本損害保険協会
https://soudanguide.sonpo.or.jp/car/q019.html
保険法に損害の発生の可能性(リスク)に関わる告知を保険会社にしなければならないことが書かれています。
ちなみに「使用目的」を偽って加入すとどうなるかと言いますと、保険会社から契約を解除されます。
下記がその根拠です。
通知義務違反による解除
- 1. 危険増加が引受けの範囲内であって追加保険料を支払えば契約を継続することができるときであっても、契約者や被保険者が、通知事項について故意または重大な過失により遅滞なく通知しなかった場合(以下「通知義務違反」といいます。)は、保険会社は契約を解除することができます(注1)。
注1 保険法 第29条(危険増加による解除)
損害保険契約の締結後に危険増加(告知事項についての危険が高くなり、損害保険契約で定められている保険料が当該危険を計算の基礎として算出される保険料に不足する状態になることをいう。以下この条及び第31条第2項第2号において同じ。)が生じた場合において、保険料を当該危険増加に対応した額に変更するとしたならば当該損害保険契約を継続することができるときであっても、保険者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合には、当該損害保険契約を解除することができる。
- 一 当該危険増加に係る告知事項について、その内容に変更が生じたときは保険契約者又は被保険者が保険者に遅滞なくその旨の通知をすべき旨が当該損害保険契約で定められていること。
- 二 保険契約者又は被保険者が故意又は重大な過失により遅滞なく前号の通知をしなかったこと。
【片面的強行規定】
引用先:日本損害保険協会
https://soudanguide.sonpo.or.jp/basic/4_1.html
また、「告知義務違反」が判明した場合は、過去にさかのぼって保険金も請求ができなくなります。
もし仮に保険会社が保険金を支払ってしまっている場合は、保険会社から差し戻しの請求がきます。
一応下記がその根拠です。
解除による効果
- 1. 通知義務違反による契約の解除は、将来に向かってのみ、その効力が生じて契約が終了し、解除前に遡及して契約が終了することはありません。また、契約の解除後に発生した保険事故による損害(または傷害疾病)に対しては、当然、保険会社は保険金を支払いませんが、契約の解除前に発生した保険事故による損害(または傷害疾病)に対しても、保険会社は保険金を支払いません。なお、すでに保険金を支払っている場合には保険金の返還を請求できます。
引用先:日本損害保険協会
https://soudanguide.sonpo.or.jp/basic/4_3.html
「使用目的」を偽って加入したばかりに、万が一の事故が一切支払われなくなってしまいますので、本当に虚偽の報告だけはやめた方がいいです!
僕が現役で自動車保険の査定を行っていた時も、この手の「使用目的」を意図的に偽って加入した契約者で、保険金が実際に支払われなかった人を見てきましてので痛いほどわかります。
本当に困ることになるはあなたですから本当にやめましょう。
6. 自動車保険の「使用目的」の注意点②、状況が変わればすぐに報告すること
自動車保険へ既に加入している場合、この「使用目的」が変われば、保険会社へすぐに報告しましょう。
これも先ほど紹介した「通知義務違反」の記述の中にあるのですが、「使用目的」の変更があれば「遅延なく」報告する必要があります。
これも、後から日が経ってから「使用目的」が変更されていた事実が判明していたら、厳しい保険会社によっては過去にさかのぼって一切保険金を請求できないところもありますので、本当に注意が必要です。
「使用目的」が変わる=車を使う頻度が多くなること
とまずは認識したうえで、ちょっとでも車を使用する頻度が上がれば、任意保険の「使用目的」を見直す必要があるんだと、頭の片隅にでも入れていただけたらと幸いです。
7. 自動車保険の「使用目的」以外にも、保険料(掛け金)が変わる要素はたくさんあります
自動車保険は 「リスク細分」と言って、契約者が事故を起こす危険度を判断し、その危険度に応じて保険料を設定するという考え方があることを説明しました。
実は「使用目的」以外にも、保険料(掛け金)を替える要素がいくつもあります。
自動車保険は9つの「リスク」に基づいて計算をされています。
一般的に保険料(掛け金)とは、①年齢、②性別、③運転歴、④使用目的、⑤使用状況、⑥自動車の車種、⑦安全装置の有無、⑧所有台数、⑨地域、の要素で決められていると言われています。
よく自動車保険の保険料(掛け金)を安くしたいという方が多いですが、そもそも9つの「リスク」は人によって異なりますので、安い保険料(掛け金)の自動車保険を調べるには、あなたが自身が色んな保険会社に見積をとってみる必要があるんですね。
よく色んなサイトに、この軽自動車であれば目安がこの金額となりますといったものが出回っていますが、人によって全く保険料(掛け金)は異なりますので、あまりあてにしない方が良いです。
それよりも、実際にまずは自分の車の見積もりを色んな会社にとってみることが一番手っ取り早くて正確なんです。
8. 自動車保険は「使用目的」以外でも保険料(掛け金)が変わるので、見積もりを取ることをおすすめします
自動車保険は「使用目的」以外にも9つの「リスク」に基づいて計算をされていると説明しました。
以前僕が書いた記事に、おすすめの見積もり一括サイトを記載したことがありますので、もしあなたが安い保険料(掛け金)の保険会社をお探しであれば是非そちらを使って保険料(掛け金)を調べてみることをおすすめしますよ。
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